2022-12-09
|
スタートアップレシピ
地方消滅という言葉を聞いたことがあるだろう。地方消滅指数は通常1.5以上であれば消滅リスクが非常に低い低リスク地域だが、0.2未満は消滅高リスク地域に分類される。現在筆者が滞在している栄徳は地方消滅指数が0.18で、消滅高リスク地域に分類されている。栄徳郡の人口は1990年の6万6,000人から今年4月末時点では3万5,000人まで低下したという。2017年から毎年500人以上減少するほど自然減が加速している状況だ。 栄徳郡は地域内の出産率増進の努力はもはや意味がないと判断し、人口目標を設定することを放棄した状態だ。代わりに現実的に可能な新しい目標を構築していっている。それは「関係人口」だ。関係人口とは外部人口が栄徳を往来し人口流入効果をもたらすことができるもので、栄徳郡は栄徳を往来し滞在できるよう様々なプロジェクトを試みている。 ローカル起業はこのような関係人口を創出するうえで前向きな影響をもたらす。ローカルクリエイターが参加できる文化芸術プロジェクトであり、青年が新しいローカルビジネスに挑戦できるようにする「2022地域文化活性化促進支援事業」がこうした挑戦といえる。 空き店舗が所々にある栄徳郡栄海面万歳市場を中心に様々な活動を実施中だ。栄徳に長く住む市民の姿を記録する栄徳人物実録展示、万歳市場の商人を記録する万歳写真館、市場で繰り広げられるサーカスパレードや舞台芸術、壁画と様々なフォトゾーン、そして地域資源を活用して試作品を披露するポップアップストア「ピカピカ商店」まで。栄徳万歳市場に新しい活気をもたらす取り組みが続いている。 筆者はアンダードッグスと共にこの支援事業の一環として「ローカル起業キャンプ in 栄徳」というローカル起業支援プログラムを運営中だ。同起業キャンプを通じて栄徳が持つ新たなリソースを発掘し、アイテムとして発展させていく起業家12名と共にしている。 筆者で栄徳の新しい姿を発見中だ。ただ「栄徳=ズワイガニ」とだけ知っていた。ただ海があるから冬にズワイガニが多く獲れる漁村だと思っていたのだ。しかし新たに発見した栄徳はズワイガニ通りで知られた強邱港を除いた内陸では農業が盛んなところだ。海風を浴びたほうれん草が育ち、全国1位の松茸生産量を誇り、桃とリンゴが多く産出されるそのような場所だ。 起業キャンプに参加した起業者の中には栄徳に帰農いちご農場を始めた人もいて、農村で新たに根を下ろした青年カップルもいれば、何の縁もないがが栄徳の海岸の波が好きで自分の場所を作りサーフショップを開いたサーファー起業者もいる。特に栄徳に長く住んできた住民も気付かなかった栄徳の波!サーフィンで既に有名な襄陽と異なりサーフショップはほぼないが、波だけは初心者サーファーが安定的に学ぶのに適した波があるところだという。 このような起業チームと共に12月末には栄徳栄海面万歳市場で開催される「芸術で万歳」行事で「ピカピカ商店」というポップアップストアをオープンする。起業アイテムの試作品がローカルと初めて出会い、フィードバックが得られる機会だ。もちろん限界もある。栄徳を守りながら長く商売してきた商人は外から来た人が何をしようとしているのか心配と懸念の視線を向けることもある。また競争相手と見る人もいるだろう。 たった4日間運営されるポップアップストアに過ぎないが、ピカピカ商店に参加する起業チームのアイテムに食べ物と飲料の種類が多いため、市場内の他の飲食店と商人会の間で了解を得るという複雑な状況に直面することもある。このような難関はネットワーキングを通じて一つ一つ克服中だ。共感と情報を共有していれば、うまくいかなかったこともできるようになる力を得るからだ。また流入人口がほぼない残念な状況の中で、新しい試みとアプローチを努力と見て市場と地域を生かすために共にする雰囲気になることを願っている。 今後、消滅の危機に直面している地方小都市が多く、「ローカル」の重要性が拡大されると予想される。住んでいる人たちも知らない地域資源を外部人の異なる視線で新たに発見し地域民と共に調和する努力。地域民が外からきた青年たちを受け入れられるよう機会を作っていくこと。それが地域消滅に対して起業家ができる努力だという考えで新しい活気を作り出していく良い事例になるよう今日もこの場所は一生懸命だ。事例が積み重なり関係人口が増えていけば、消滅の危機の中にも機会があるだろうという気持ちでのことである。
法人・企業提携
02-6384-3222
起業家教育・プログラム
02-3675-6422
地域活性化 070-4414-5959
contact@udimpact.ai
88-1, Donhwamun-ro, Jongno-gu,
Seoul, Republic of Korea
事業者登録番号 : 693-88-00061
代表者 : 金正憲
